
八重山は台風なんで1日早く帰ってきました。明後日からは小宝島へ行ってきます。その間に撮った写真をちょこちょこアップ。
いやですね、なんかもう「である口調」も飽きてきましてね。やっぱ色々変化があったほうがいいじゃないですか。というわけで以前のブログの様に、色んな口調織り交ぜてカキカキします。多様性ですよ。
多様性といえば、八重山では結構いろんな種類のウミヘビが見られまして、写真のアオマダラウミヘビ
Laticauda colubrina なんかは北・中琉球では滅多に見られることなのないウミヘビですが、八重山ではそこそこの数が観察できます。

以前ヒロオウミヘビ
L.laticaudata の項でも書きましたが、エラブウミヘビ属のウミヘビって日本には3種いるんですが、一般には結構紛らわしいらしく、混同されている例がまま見受けられます。慣れれば泳いでるシルエットだけでも判別は付くんですが、まぁそれは馴れているからで、普通「どれも青斑だし、広尾だし」ってなりますよね。
そこで、簡単な判別点。アオマダラウミヘビは顔が黄色いっす。ひょうきんな顔してます。そして、あんまし青くありません。せいぜい青灰色。生まれたてはもちっと青いですが、ヒロオやエラブに比べればその差は歴然としています。エラブは色彩の幅がかなりあるので、ちょっと混乱するかもしれませんが、顔をみればまぁ見分けはつく。

ただ、ひとつ問題がありまして、アオマダラウミヘビはおっきくなったらこんなになっちゃうんですよね。もう顔黄色くねぇし。色彩から見れば「クロマダラウミヘビ」って名付けたくなります。
こうした大型の個体は大抵の場合メスで、今の時期は産卵のため陸上に上陸している姿が観察できます。といってもこのウミヘビは普段からかなり陸生傾向の強い種でして、岩の上とかキの上なんかにも平気で登っちゃいます。他の2種が割と隠遁性が強いのに対し、本種はオープンな場所で休んでいる姿や昼間に浅海域を悠々と泳いでいる姿などが見られます。

このように脱皮前の個体なんかは流石に岩場の穴の奥のほうでじっと身を潜めていますが、まぁ僕に見つかれば引きずり出されるわけです。あ、アオマダラウミヘビを含めエラブウミヘビ属の蛇はみなコブラ科で猛毒を持っているので、素手で触らないほうが賢明です。僕も調査の際コイツラを捕獲する場合厚手のダイビング生地の手袋を嵌めて扱っています。
また、アオマダラウミヘビは滅多に咬んでくるものはいませんが、ヒロオやエラブは掴むとガブガブ咬んできますので「ウミヘビはおとなしいよ~」というテキトウな情報に惑わされぬよう。
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テーマ:動物の写真 - ジャンル:写真
- 2008/07/26(土) 23:16:21|
- ウミヘビ Sea snakes
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| コメント:4
すっごい艶光りですね。
全身銀で出来てるみたい…
顔の色見て何蛇か確認する前に、この縞々模様を一瞬でも見たら怖くて逃げてしまいそうです(^^;)
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- 2008/07/28(月) 10:21:30 |
- 猫山 #XMatgrFs
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まぁ触らぬ神に祟りなしですからね。この縞模様は一種の警告色になっているようで、一部のサメはコレを忌避します。
- URL |
- 2008/07/30(水) 11:18:33 |
- 化野 #-
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>くろたまナイトさん
確かにポテッと落ちている姿を見たとき僕も「青いカリキンやなぁ」とちょっと思いました。陸上のヘビでこれほどブルーが乗るのも無いでしょうから、見慣れてないとかなり新鮮な感じですよ。
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- 2008/08/03(日) 16:52:46 |
- 化野 #-
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