
アカマタは通常「絶対慣らす事のできないヘビ」とか「バカマタ」とか「沖縄の狂犬」とかのあまりありがたくない通り名を貰っている。まぁアカマタにとってはこの性質がペット流通の乱獲から遠ざかる要因になっているかもしれないが、本種が性質も大人しく、しかも外国産だったら、メジャーなペットヘビにはならないものの、所謂変態蛇といわれるヘビ達の中でもかなりの人気種になっていたのではないだろうか。
国産であっても、性質がサキシママダラほど大人しかったら、今よりもうちょっと流通しているかもしれない。大きくなったら地味になる、とは言われるものの飼育下でそれ程大きくするのは困難だし、鮮烈な赤味は多少失われるが、飼育下で丁寧に飼えば美しい斑紋はしっかり残る。またかなりの個体差もありコレクター的にも素敵な種である。
飼育を煽っているわけではないが、国内のペット業界における本種の評価があまりに不当で、入荷したはいいが、安価なのにもかかわらず売れ残り、その分キープも適当になり、ショップの片隅でどんどん小汚くなっていく本種を見かけたときは何とも不憫な感情を抱く。

本種は実のところ、慣らそうと思えば慣らせるヘビであり、そりゃ慣らす際に多少は咬まれるが、その時期さえクリアしたならその後のハンドリングは可能だ。ハンドリングのコツは、まず人のにおいを覚えさせる事で、慣れていないアカマタの場合においを嗅ぎ、吻部を押し付けて確実に肌を露出した部分を咬んでくる。それを数回繰り返し下からのアプローチでハンドリングしていると、そのうちにおいを嗅いでも咬まなくなる。さらに定期的に触っているとにおいも嗅がなくなってくるが、目の前で大きな動きをすれば咬蛇姿勢は取ってくるのでそれだけはどうも直せないようだ。ちなみにこの個体は沖縄本島産。大きさは頭胴長で1mを超えているが、このサイズくらいの方がハンドリングするのに慣れやすい。

しかし、中には最初から咬みもしないし、咬蛇姿勢をとることもしない個体もいて、写真の伊平屋島産の個体はそうした個体だった。1枚目の白バックで写真を撮る際ウリウリと手で丸めても威嚇一つしなかった。白バックはヘビが大きすぎてえらい中途半端だが、僕がそうした写真を撮る時はこんな感じで撮ってますよ、という意味で載せてみた。背景はそこらへんにあった紙で、卓上ライトとちょっとした反射板で撮影している。こうした貧乏セットでも撮れる時は撮れるので、飼育する個体の単体を写したい場合結構使えるのが白バックだ。
スポンサーサイト
- 2008/05/06(火) 17:25:34|
- Dinodon/Lycodon
-
| トラックバック:0
-
| コメント:3
一枚目の画像、ゴージャス☆
素晴らしい個体。
わたしはアカマタ飼育放棄した身ですから大きなこと言えませんが、ディノドン属は好きです。
大家族ですしね。
ところがシュウダのムスキーな匂いには全然平気だけど、彼らの生臭い匂いがね。。苦笑
飼育小屋があれば是非飼ってみたいのだが。。。
目がかっこいいな~と思う。
- URL |
- 2008/05/06(火) 18:39:16 |
- Godspeed #V0sVL5lk
- [ 編集 ]
アカマタは、露に濡れたなか、ライトアップされるとたまらない感じで色が浮き上がるので、好きなヘビの一つです。
ただ、野生下で撮っていると、咬蛇姿勢ばっかりになってしまうのがなんとも…(^^;
ブログリンクありがとうございました。
こちらのブログを、Snake's logのブログリンクにリンクさせていただきます。
更新は明日になると思いますが、データは出来上がりましたので、今後ともよろしくお願いいたします。
- URL |
- 2008/05/06(火) 22:35:08 |
- ばいかだ #HfMzn2gY
- [ 編集 ]
>Godspeedさん
僕はマダラヘビのにおいよりエラフェ系のにおいが苦手ですね。ウミヘビのにおいならむしろ好きと言ってもいいかもしれない、笑。
アカマタは無理して飼うヘビではないですが、その魅力を表現されないまま「荒い」の一面だけクローズアップされているのはいささか遺憾なわけで、今回の記事をカキカキしてみました。
>ばいかださん
リンク追加ありがとうございます!
たしかにアカマタは中々自然な姿撮れないですよね。威嚇している姿はかっこいいんですが、それ以外の姿も撮ってみたいもんです。沖縄にこられた時は是非二人でその姿を狙いましょう、笑。
- URL |
- 2008/05/06(火) 23:47:51 |
- 化野 #-
- [ 編集 ]