
最近の爬虫類輸入の動向は目を見張るものがあり、バラマダラ
Dinodon rusozonatum のような超マイナーなヘビも日本に入ってきているようだ。そんな日本でキイロマダラ
D.flavozonatum を手に入れることはそう困難な事ではなく、毎年ある程度の数がまとまって入ってくることは無いが、1,2年も待てば手には入るだろう。ちなみに写真の個体は実は僕の所有するものではなく、ちょっとお借りして撮影したもの。

マダラヘビ
Dinodon 属は現在のところ8種が知られている。以下がそのリスト
シロマダラ
D.orientale (Hilgendorof, 1880)
和名不詳
D.gammiei (Blanford, 1878)
キイロマダラ
D.flavozonatum (Pope, 1928)
アカマダラ
D.rufozonatum (Cantor, 1842)
和名不詳
D.septentrionale (Günther, 1975)
バラマダラ
D.rosozonatum (Huet Zhao, 1972)
アカマタ
D.semicarinatum (Cope, 1860)
和名不詳
D.merdionale (Nikolai, 2004)
これでこのうち日本に入ってきたことが無いものは
D.gammiei と
D.merdionale を残すのみとなった。ちなみに
D.gammiei はインドに分布するマダラヘビの一種で、外見はややアカマタに似ているものの地の色がやや明るいカーキ色で、何と言うかインド的な色彩をしている。
D.merdionale の方は記載が2004年と新しいが、外見はほとんどキイロマダラで、腹板数や最大頭胴長に違いがあるとされている。もともとが1935年に
Dinodon rufozonatum merdionale として記載されているようで、たしかにアカマダラじゃねぇだろとは思うのだが、キイロマダラと別種にするほどの違いかなぁと思ってしまう。

キイロマダラは中国南東部やベトナム、ミャンマーの一部に分布する中型のマダラヘビで、その名の通り鮮明な緑味かかった黄色の体色が美しい。成長すると色褪せる事の多いマダラヘビの中でも、本種はあまりこの色彩の鮮明さが失われる事は無く、一部で高い人気を誇っている。ただし、着状態が悪い事も多く、丈夫といわれるマダラヘビ属の中でもやや弱い印象のあるヘビではある。また、素直にマウスを受けつけぬ場合が多く、その際はヤモリなどのトカゲ類を用いる事になる。こうした餌を投入した場合の餌食いは非常に良い。一度落ち着けば普通のヘビと変わりなく飼育できるヘビであり、最近比較的まとまった数が輸入されたようで、国内での繁殖例が期待される。
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テーマ:動物の写真 - ジャンル:写真
- 2008/07/12(土) 09:52:48|
- Dinodon/Lycodon
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| コメント:2
キイロマダラって隠れふぁん多いですよね。アレでサキシママダラくらい飼育が楽だったら良いんですけど、なんかメンドクサイ蛇なのです。
やっぱアジアの美麗種って無駄にクセがありますよねぇ。
- URL |
- 2008/07/14(月) 01:54:51 |
- 化野 #-
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