
セアカゴケグモ
Latrodectus hasseltii トタンをひっくり返すと鮮やかで毒々しい色彩が目に付いた。ニューカレドニアに自然分布しているという事前の知識は持っていなかったのだが、このクモは少し前に日本国内でかなり話題に挙げられたセアカゴケグモではないか。実際のところ、それほど強烈に毒性が強いというわけではないようだが、咬まれればやはり何らかの全身症状は出るだろうし、咬まれないに越したことはない。そっと、木の枝を使って、手前の葉の上に乗せ撮影した後、また、そっと元のトタンの下に戻しておいた。
帰国後、色々調べてみると、今年になってヌメアでの本種の初咬症被害が報告されていた (Maillaud
et al., 2010)。わけもわからず触っていたら、2度目の咬症報告となっていたかもしれない。ほとんど陸棲の危険生物のいない島と思っていたが、案外身近な所に危険は潜んでいた。
(使用カメラ : OLYMPUS E-620)
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テーマ:生き物の写真 - ジャンル:写真
- 2010/03/18(木) 10:59:52|
- 蟲 Invertebrates
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| コメント:4
おぉぉセアカゴケグモ。潜在的には他種も含めてかなり多くの国や地域に入っているのでしょうね。
本種のように外見で分かりやすい種ならまだしもハイイロゴケグモやなんかは色彩多型かつ斑紋も多様ですので迂闊に手を出せませんね。
それにしてもカッコイイ写真です...バックがセピアになってる分余計にどぎつい赤が際立って美しいです。
- URL |
- 2010/03/18(木) 21:07:25 |
- ジーク #-
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知らなくても、明らかに警告色っぽいから手は出さないよね。セアカはかなり上品なデザインだと思う。ヨーロッパのもんだけどジュウサンボシゴケグモ なんてとんでもないデザインですよ。
外国だったらヒメグモとゴケグモのジャッジメントがつかないです。
- URL |
- 2010/03/19(金) 07:23:13 |
- 化野 #-
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はじめまして、最近暇があると過去の記事からじっくりと読ませて頂いてます。
読破するには暫くかかりそうですね。
セアカゴケグモは住んでいるところがシドニ-と姉妹提携都市でウールセンターがあったりするからか、側溝なんかにも結構いるみたいです。
小学生の娘も学校で絶対触ったらいけない蜘蛛だって言ってましたよ!!
- URL |
- 2010/03/20(土) 02:57:27 |
- sheeda #V8PBMtzg
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>sheedaさん
返事が遅くなってすいません。
はじめまして、ブログへのご来訪とご閲覧ありがとうございます。ダラダラと3年くらい書き続けているので、結構な量になってしまってますね。
セアカは割と定着域ではポピュラーなクモになっているようですね。今は特定外来種なので、飼育や移動が出来ませんが、帰化当時は好事家がかなり採集したりしていたそうようです。最も毒性が強いクモなので、あまり身近に置かないことが最善ではありますね。
小学生で、そうした認識をきちんとしているというのはすごいですね。特に幼子では、毒の影響は受けやすいとでしょから十分注意して下さいませ。
- URL |
- 2010/03/23(火) 21:02:16 |
- 化野 #-
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