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Dinodon septentrionale

Dinodon septentrionale

Dinodon septentrionale

 というわけで、ついに、あの、セプテン様が登場ですよ。Lycodon fasciatus やタイリクバイカダと混同されて、結局本物のセプテンって何?という混乱が極々一部で巻き起こっておりましたが、こいつがおそらく本物のDinodon septentrionale でございましょう。
 そして、この「マダラヘビ・オオカミヘビ何なんだよぅ」シリーズは一貫して白バック。とりあえず、種の特徴を浮き彫りにするためこの手法をとってまいりました。僕がアレコレ悩んでいる様は過去記事をご覧くださいませ。あ、マダラヘビとオオカミヘビの記事をセパレートしました。結構記事あったんですねぇ。


Dinodon septentrionale

 本日送られてきたセプテンは一応CBという名目のもと来たおちびちゃん。成体の写真ばかり見ていて「割とごつくなるな」と思っていましたので、小ささ、というか細さに少々焦りました。これでは確かにバイカダと見間違えるのも無理はないかも。最もこの個体は、お店に来たての頃はより小さく、かなりお店の方が小まめに面倒を見てここまで大きくなったようなので、改めてこんなわけのわからんヘビを入れて、きちんとケアして下さったショップ様にはお礼を申し上げたいと思います。餌食いは非常に良いみたいなので、ヤモリとピンク半々で地道に育ててまいります。
 近年ではバラマダラがある程度流通するようになりましたし、D. gammiei は別格として、セプテンが最もよくわからず、流通もしていない Dinodon であるかと思われます。D. meridionale なんてのもいますが、まぁあれは置いておきましょう。

Dinodon septentrionale


 さて、そんなセプテンですが、やはりL. fasciatus ともタイリクバイカダとも異なる様相。まず、L. fasciatus との相違についてまぁ顔つきが全然違いますわな。L. fasciatusが割と鋭角的な顔をしているのに対し、セプテンは丸みを帯びて、イメージ的にバイカダにラオスオオカミヘビのエッセンスを足した感じ。そして、これはバイカダとの識別にも使えるのですが、白いバンドの入り方。L. fasciatus やバイカダは、この白帯が体の側面をみると後半部でかなり台形状に広がっていきます。白帯の入り方のパターンは、3種とも頸部から体の中央部までは割と間隔が長く、後半部で密に入っていくという共通点はあるのですが、L. fasciatus とはその白帯の形状で、バイカダとは同サイズであった場合、バイカダの幼蛇は体後半部の白帯の入り方がかなり黒の部分を浸食し、この個体のようにきれいなバンドにはなっていません。セプテンの模様の入り方が常々チェーンキング Lampropeltis getula getula っぽいと言っていた意味がわかるかと思います。
 目の後方から頸部に入る白帯は、いずれの種の幼蛇にもみられる特徴で、以前書いたシロオビオオカミヘビやチャイロオオカミヘビなどの Lycodon 属で広く見られる特徴です。この帯は大人になると大抵が消失してしまいますが、これはこの色彩のモデル種とされるアマガサヘビ Bungarus の成長に伴うバンドパターンの変化をまねているものと考えられます。
 あ、ちなみに DinodonLycodon の分類ですが、近年の分子生物学的な系統解析により、従来の仕分けが変わる可能性が出てきております。Lycodon が割と大所帯の属で、とりあえずそれっぽいのをドンドコ記載してきたものですので、よくよく調べてみると Dinodon とされるものが混じっていたり、別属に置くべき様なものが出てきたりと、阿鼻叫喚の様相を示しているようです。また、鳥羽さんなども頭骨の形態からも、ここらの分類の再検討を提案していますし、将来的にいくつかは入れ替えが生じる可能性が多分にあります。というわけなので現行の分類において、オオカミヘビに特徴的!とかマダラヘビはこう!というようなことを言うのは少々先走りになるかもしれません。多分誰かが頑張って解析をすると思いますので、結果を静かに待っていましょう。

Dinodon septentrionale

 もうひとつ腹板の特徴として、L. fasciatus は腹面全体に黒染みのような模様が入ります。セプテンの場合はほぼ白色ですが、体の後半部に少々黒帯に対応するように黒い斑が入る場合があります。バイカダもセプテンと似たような腹板のパターンですが、やや顆粒状に黒斑が入り、セプテンほどバンドに依存したパターンをとっていない様に感じます。ただ、一つ気になる点は、腹板の模様の入り方はアカマダラやサキシママダラを見ているとわかりますが、地域差や個体差というものが顕著にありますので、大陸に広く分布するセプテンでも同様の現象が起こっている可能性は否定できません。D. meridonale でさえ2つのタイプがあるようですし。
 プロポーションを見てもそれなりの差異を感じますが、セプテンのアダルトをまだ実見していないので言及は避けたいと思います。つまりは、早く大きくなりやがれ。

 とまぁ、日本中で5,6人しか興味を示さないであろうセプテン記事でしたが、マダラヘビ・オオカミヘビ種群はアジア圏で見られるヘビの中でも、かなり混沌としたアジアらしい雰囲気を持ったヘビたちです。ペットとして飼育するぶんには、少々餌が面倒であったり、ハンドリングなどには向かず、また基本隠れっぱなしですので観賞面にもあまり耐えられないグループではありますが、こうした謎解きの楽しみはかなりあるグループではあります。先日のL. fasciatus も何やら黄色いバンドを持ったものがいたり、ザ・オオカミヘビであるモトイオオカミヘビ Lycodon aulicus もかなりの変異が見られて、何だこりゃというようなものです。バラマダラなんかも大陸と海南島では変異が生じている可能性もありますし。
 
 万人受けするグループではありませんし、はちゅ飼育的なものを求める方にはお勧めできるヘビではありませんが、少しでもこれらのヘビに興味の光が当てられて、生物学的に楽しもうという風潮が生まれたら幸いかと思います。とりあえず虫の世界のようにラベル情報も重要視する方向にもっていけたら良いですねぇ。




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テーマ:生き物の写真 - ジャンル:写真

  1. 2009/11/23(月) 12:01:35|
  2. Dinodon/Lycodon
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

こういうのはタイプを見られれば一発なんでしょうけど、それが難しいんですよね。
しかし、記載が古くてタイプがシンタイプでその中に色々入ってた場合は大惨事ですが...

コメントのタイミング遅くてすみません。
  1. URL |
  2. 2009/11/27(金) 12:01:00 |
  3. acraeoides #aCXfCcIc
  4. [ 編集 ]

古いものだと複数の産地が混ざっているかもしれないので、結局ワケワカメな状況にもなりかねませんね。

全然実情はわかんないんですが、L. fasciatusに関してはすんごく地域差がありそうですし。

 写真でしか見てないですがアカマダラのパラタイプとバラマダラのトポタイプは非常にきれいでした
  1. URL |
  2. 2009/11/29(日) 19:55:01 |
  3. 化野 #-
  4. [ 編集 ]

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