タイワンハブ
Protobothrops mucrosquamatus 今年の初めから探し出して、ようやく昨晩お目見え。華奢な体型と、控えめな色彩と複雑な斑紋のコンビネーションが美しい。
しかし、本種は移入種であり、強烈な毒蛇であり、特定外来種にも指定されている。かなり強固に根絶対策が検討されてはいるが、人の所業をせせら笑う様に、その分布域を徐々に拡大し、個体数も増加している。
名護市の一部には、おそらくかなり高密度で本種は生息していて、昨晩も1時間ほどいそうな場所に目星をつけて車で走りまわったら、道路上に2個体出た。時間をかければより多くの個体を発見できそうな雰囲気。ともすれば八重山でのサキシマハブくらいの頻度で見つかるかもしれない。
不謹慎だが、初めて本種を見つけたとき「ほんとにいるんだぁ!」と感動してしまったことは否定できない事実である。最も見つけた2個体は、逃がしてもしょうがないので殺処分にはしたが。
At last, I found
P. mucrosquamatus last night. Though this viper is a invasive alien species, the figure is very attractive.
This snake is naturalized in the northern part of the Okinawajima island, and it is guessed that the density of this viper is very high in a part of region of Nago city.
Though various measures are taken to exterminate this viper, an enough result cannot be expected.
こうして見るとサキシマハブとは非常に似ている気もするが、かなり多くのサキシマハブを見慣れた筆者にとっては非常に異質な蛇に見えた。まず頭が細長い。そして、全体的に華奢である。おそらく同サイズのサキシマハブと比べたら、スリムとガチムチと言ったとこか、笑。
色彩も、タイワンハブでは黒斑の周りに黄色い模様が見られ、より危険なクサリヘビといった印象を抱かせる。
こちらはサキシマハブ
P .elegans .
体色はまぁ、この個体の場合はかなり明るいものだが、タイワンハブのように灰色主体のものも見られる。ただ、全体的に明るめの色合いが多い気はする。
タイワンハブに比べると頭の厚さがまるで異なる印象。ただ、大陸の様々な地域のタイワンハブを見てみると、これはこれでかなり変異が見られ、なかにはプロポーションがサキシマハブに似た印象のものもあった。色柄も地域でかなり異なるようで、いずれ種分割されるかもしれない。
とりあえず日本に移入されているタイワンハブ個体群はみんな華奢なイメージ。こいつらはどこから来たものか。あ、ちなみに沖縄島南部ではサキシマハブも帰化しており、こちらもかなりの増加傾向。
mucrosquamatus グループはフロンティア精神にあふれちょる。
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テーマ:動物の写真 - ジャンル:写真
2009/07/04(土) 14:35:40 |
クサリヘビ Vipers
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| コメント:4
念願のですな。
なんだろ、画像を見る限りではサキシマのはっきりした色彩と違って透明感があるような気がする。
URL |
2009/07/04(土) 20:23:56 |
マッド #-
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斑紋も体型もとてもシャープですね。
台湾の緑の図鑑(小冊子)には「性猛烈」と書いてありました。
気の荒さでは一部のアカマタやガラスヒバァあたりが
思い浮かぶのですが、出会ったタイワンハブ2個体は
どうでした?
URL |
2009/07/04(土) 20:36:23 |
ばいかだ #-
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>マッドさん
ホンハブやサキシマと比べると繊細な感じはするよね。細いながらもスタイルは良い蛇なので、なんとも垢抜けしてる感じ。
>ばいかださん
思うにヘビの性格って主観が入りまくるし、状況によって変わってくるので、あんまり当てにならないですよね。動きはやや早い感じがしましたが、アタックの頻度などはそう他のハブと変わらないように思えました。
アタックの頻度で言ったら、アカマタの方が上かもしれません。
URL |
2009/07/06(月) 00:13:22 |
化野 #-
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