アルバーティスパイソン
Leiopython albertisii は僕の好きな種の一つで、自宅では南部産1頭、北部産の雌雄1個体ずつ飼育している。気が荒いという点がよく取り上げられるが、そう大きくなるニシキヘビではないので、ある程度ヘビの扱いに慣れた人ならば別に造作もなく扱えるだろう。最近はベビーサイズの入荷が良く見られるので、そのサイズから扱っていればハンドリング可能な個体に育て上げる事も可能である。
飼育当初はやや餌付きにくい面もあるが、大抵の場合気温と湿度を高めに保って、殺したてのマウスを差し出せば餌付くだろう。餌付けばヘビとしてかなり丈夫な種類であり、あまり気負いせずに飼える種類だと思う。あとは繁殖を今年あたりから真面目にやってみようと思う。
てなわけで、明日から2週間ほど八重山に出かけてくるので、ブログはその間お休みです。
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2008/06/23(月) 02:36:08 |
アルバーティスパイソン Leiopython
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マングローブモニターはオセアニアやインドネシアの島々に分布する中型の美しいモニター。大きすぎず小さすぎないサイズは魅力的だが、やや臆病な面があり、それゆえ咬みつくこともしばしばある。何故か咬まないモニターとして記述される場合があるが、それを信じてワイルドの個体を扱うことは危険である。樹上性傾向も強く、爪は鋭い。あまりペット的に付き合う生物でなく、観賞用としたほうが良いトカゲだと思う。ネシアンモニターとしては安価な部類であるが、安価というだけで安易に飼うのはオススメできない。まぁ生物を飼う場合は値段なぞに惑わされないようにすべきであるが、値段というのはしばし目を眩ませる。
そして、売られている安価な爬虫類は時に値段とまるで釣りあわないものも存在する。モニターではナイルやサルバトール(基亜種)がそれにあたり、数千円から1万程度の価格帯のものにしては、前者に関しては気が荒すぎるし、後者にしてはやや大きくなりすぎる。別に安いから良くないということはないが、安価な値段が敷居を低くし「何となく飼ってみよう」という層を増加させる可能性がある。
ちなみにこの個体は僕がお金を出して買ったものではなく、実は宮崎県で捕獲された個体を引き取ったもの。むこうでハメる場所がなかったため知り合いのツテで僕が貰い受ける事となった。たまたま逃げ出したものかもしれないし、無責任に遺棄したものかもしれない。しかし、いずれにせよ野外で捕まる個体と言うのは総じて安価な場合が多い。それは安価さゆえ設備が適当になり、脱出に関する意識を低下させているということもあるだろう。
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2008/06/21(土) 19:31:32 |
オオトカゲ Varanus
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ヤンバルの森で、足元を駆け抜けるちっちゃな影はトカゲモドキ
倒木の側に佇んでいるのもトカゲモドキ
ヤンバルではそんなに珍しいイキモノではないかもしれない。でも、ここでしか見られないイキモノでもある。
数十年先も、ヤンバルに訪れた際には変わらない元気な姿で出てきて欲しい。そして、見つけた時には同行者にそっと教える
「トカゲモドキいるよ」って。
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2008/06/20(金) 06:04:13 |
トカゲモドキ Eyelash Geckos
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ボルネオで最も多く目撃した脊椎動物は実はおサルで、写真のブタオザル
Macaca nemestrina はリバークルーズでいくつもの群れを見た。はっきりいって大人のサルは騒がしく、可愛らしくも何ともないが、小猿は自分の容姿に自信を持ち、カメラ慣れしているためか貴重なメモリを裂いてでも撮りたくなる被写対象になっている。
最も、写真については、暗い林内で揺れるボートの上からの撮影だったので、ピンは甘いし、光量不足は否めない。しかし、愛くるしい表情が撮れたので別にいいや、と思わせてくれるのはやはり子供の特権なのだ。
宿に帰るとなにかしらかのコウモリが床でへばっていた。調子に乗ってロッジ内を飛び回っていたので、壁にでもぶつかったのだろう。
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2008/06/19(木) 01:24:26 |
哺乳類 Mammals
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ボルネオモリドラゴン
Gonocephalus bornensis .
恐らく本種だと思うのだが、断定はできない。それにしても種小名に産地を冠するのはやはりナンセンスで、ボルネオにはこれのほかに多くのモリドラゴンが生息している。また、旅行のガイドブックやボルネオを対象とした写真集などで、よくモリドラゴンは登場するが、前者はまだしも後者でこのトカゲを「ゴノケファルストカゲ」などと称しているのをたまに見かけるが、これもナンセンスと言えよう。すでに
Gonocephalus 属にはモリドラゴンという和名が提唱されているのだから無理矢理属名を和名にする必要はないのだ。
写真の個体はまだ幼体で、体に対する眼の比率が著しく大きい。こいつはゴマントン洞窟へ向かう途中で、トレイルの近くの枝に掴まっていたもの。
英名でLitter Skinkと呼ばれる
Sphenomorphus 属は分類のゴミ箱的扱いを受けているグループらしく、あまりこのグループに詳しくないので写真の個体が何なのかは詳しく分らないが、手元のフィールドガイドなぞ眺めて
Sphenomorphus haasi なのではないかなぁと思っている。英名のLitterが示すように、林床のリッター層を活動場所にしているトカゲで、森を歩いていると落ち葉の堆積した場所から走り出る。日本で言えばスベトカゲやヘリグロヒメトカゲの様なポジションにいるトカゲだろうが、こいつはそれらよりもやや活動的なようだ。無闇に大きな瞳が愛らしい。こんな顔して恐らくこれは成体サイズ。
トビトカゲは森を歩いていると良く見るトカゲの一つだが、近づくのは中々難しい。こいつはこちらに気づいていないのか、あまり逃げずギリギリまで近づかせて貰えた。最も僕が近づいて写真を撮ったため、その後すぐに逃走し、他の同行者からはブーイングを受けたが。
種類は恐らくイツスジトビトカゲ
Draco quinquefasciatus で、トビトカゲの中でも大型の部類に入る種類である。
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2008/06/16(月) 17:56:55 |
トカゲ Lizards
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夜のリバークルーズでは、主にワニやヘビを見るものと思っていたが、見たものの中心は鳥類だったような気がする。途中かなり大きなイリエワニがボートの側に出現したのだが、あれは危険ではないのだろうか?なまじイリエワニの危険性を知っているだけに構えてしまうが、襲われる時は襲われるのだろうし、そうした事故が最近起きたということを聞いていないので、まぁ大丈夫なのだろう。そんなわけで寝ているカワセミ
Alcedo atthis なぞの写真を撮る。ちなみにこの個体の下の嘴が折れていた。
追記:鳥屋の知り合いの指摘で、この個体はカワセミ
Alcedo atthis ではなくルリカワセミ
Alcedo meninting であることが判明。耳のところが青いらしいです。
せわしなく飛び回る影はマレーウオミミズク
Ketupa ketupu 。フクロウの癖に魚を狩る変な奴。属名はおもいっきりウオミミズク属だし、同属のシマフクロウ
Ketupa blakistoni なんぞもサケを喰らうので、この属ではそうおかしい事ではないのだ。ただし、このウオミミズク
Ketupa 属はワシミミズク
Bubo 属に統合される考え方もあるらしい。鳥類についてはまるで明るくないので、もし最新の分類で決着がついているならばご指摘下さい。
マレーウオミミズクは川の周りで良く見られるが、魚以外にも普通に地表の小動物も狩るようで、夜間ボケッとコテージの外に座っていたらしきりに地面にアタックしている個体が見られた。最もその個体は狩りに失敗したようで、バツの悪そうな顔をして飛び去っていった。
明け方は鳥たちの天国。さっそく迎えてくれるのがアジアヘビウ
Anhinga melanogaster 。ウで、頸が長いとかモロに僕のストライクゾーンに入る種類だが、まるで近づかせてもらえず、こんな写真しか撮れなかった。
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2008/06/16(月) 01:03:59 |
鳥 Birds
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去年ボルネオに訪れた際には様々な生物を見ることが出来た。それは先の項目でアップしたミズオオトカゲだったりするわけだが、以前のHPがなくなってしまったので、改めてこのブログで紹介していこうと思う。決して最近写真を撮ってないから繋ぎとしてアップするのではなく、このページでアップしてみたいという欲求があったからだ。怠けているわけじゃないよ、笑。
このカマキリは宿泊した宿の部屋に訪れたもの。矢鱈とヒョロっちく、眼が大きい。詳しい種類なんてわかりゃしないが、他にもハラビロカマキリに似た種がいたり、それらを狙って小型コウモリが飛び込んだりしていた。
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2008/06/16(月) 00:26:27 |
蟲 Invertebrates
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脱皮直後、キューバンボア
Epicrates angulifer 僕は月の半分くらいは出かけているので、残りの半分でツメツメ給餌をしている。生まれたばっかりの癖にアダルトマウスを2匹は喰らう。半月ぶりにみると何かおっきくなっている。成長すれば2m以上になる種なので初期成長は早いのだろう。
カガヤキボア
Epicrates 属は種として中米で栄えているグループだが、南米では
E.cenchria 1種が多数の亜種を抱えて栄えている。しかし、ちょっと前に僕はこのグループの種間および種内の遺伝的変異を扱った論文を読んだのだが、どうも中米の
Epicrates グループと
E.cenchria は遺伝的にかなり大きく離れているようだ。なんたってこの2つの間にはアナコンダ
Eunectes の一族が入り込み、中米グループとアナコンダが一つのクレードを形成し、その外側に
E.cenchria がひっついていた。
こうなるとニジボアと呼ばれる南米の派手なグループと中米の地味なグループとは別物と考えたほうが良く、「中米のエピックってじぇんじぇん虹色がでないじゃん」と考えていた見方は科学的に裏付けられるかもしれない。逆に中米のこいつらに対して「ニジボアの一族なので、鱗が輝きますね!」とかいった発言は属名で惑わされているといえる。
まぁこうした分類の話は趣味の分野では大抵「どうでもいい情報」の様に扱われるが、本来そうした動物としての見方をして、謎解きの様にイキモノを見ていくのは趣味として立派な側面を備えているし、楽しみでもある。飼育の技術を培うことは勿論大切だが、犬猫的に可愛がるだけがこの趣味ではない様な気がする。また、自分の飼っているイキモノの「種」がなんなのか分らないというのは、野生動物を扱っている以上あまり褒められた姿勢ではないだろう。
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2008/06/15(日) 04:30:34 |
キューバンボア Epicrates angulifer
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今月号のクリーパーの巻頭特集はオオニオイガメ亜科。この項の執筆者の家に遊びに行って巨大なミツウネオオニオイ
Staurotypus triporcatus やボルネオカワガメ
Orlitia borneensis 、レイテヤマガメ(フィリピンヤマガメ)
Siebenrockiella leytensis と戯れる。ミツウネに咬まれた時の話はクリーパーにも書かれているが、本人の口から直接聞くのが面白い。ボルネオカワガメも案外気が荒く、咬まれると血を見ることになるらしい。写真などでは可愛い顔していると思ったが、実際近くで見てみると陰険な顔をしていた。
サルヴィンオオニオイ
Staurotypus salvinii も多数いて、ワイルドの個体はうちのものよりはるかに大きく逞しい。うちの個体は3年前のHBMでCBとしてコーリー・ブランク氏より購入したものだが、ワイルドに近づけるべく貝やらザリガニやらなるべく大きな餌を与えて巨頭化を目指している。
ザリガニを与えるとバリバリと小気味良い音を立てて、粉々に砕いて、ほとんど丸呑みにして食っていく。食べ終わるとすぐさま次の餌の催促をするのが可愛らしいが鬱陶しい、笑。
サルヴィンオオニオイは非常に水生傾向の強いカメで、泳ぎはかなり巧み。ホバリングの様に水中に静止できるし、方向転換も素早い。それでいて、いつ見てもふわふわと泳いでいる。このカメは悠々と泳げるスペースがあってこそ魅力を発揮するカメで、ヒタヒタの水深などで飼うカメでは断じてないと思う。
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2008/06/13(金) 16:30:31 |
カメ Turtles
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サキシママダラ
Dinodon rufozonatum walli は南琉球に広く分布するアカマダラ
D.r.rufozonatum の亜種で、生息域ではかなりの普通種。島ごとで模様にかなりの変異があるが、石垣・西表島の個体群はわりと変異に幅が無く、地味っちゃ地味。宮古の個体群は同地域内においてかなりの変異があり、中々見ていて楽しい。いろんな島嶼のサキシママダラは以前のブログにアップしているので興味があればどうぞ。
「化野氏の独り言」
http://nikuneko.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/1_f4ff.html
西表では条件がよければ、それこそウジャウジャとサキシママダラが徘徊している。僕の後輩はなんか今年の3月に一晩で50個体くらいのサキシママダラを見たそうだ。僕も今回の旅では30個体以上のサキシママダラを見たが、その中にちょっと変わった個体を見つけた。
上で、石垣西表の個体群はあんまり変異の幅がないと書いたが、たまーには変な個体はいるもので、今回見つけたこいつは白いバンドの中に黒い斑紋が規則正しく入り、やたらと横帯の多い印象になっている。こうした変異のせいで、本来なら横帯数が一番多いのは与那国島の個体群とされるが、こいつはそれをはるかに凌駕している。なんというかゴージャスな印象である。
マダラヘビに興味がなかったら、別になんてない個体だろうが、僕の様なマダラヘビファンにとってはかなり興奮する個体だった。ほんとたまにこんな個体と出会えるから、八重山の旅はやめられない。あまり出過ぎると、注目されないサキシママダラだが、見落とした個体の中には妙な奴が混じっていることもあるのだ。そんな理由で、僕は車中からヘビを見つけたなら、兎に角必ず降りてチェックしている。
通常の模様の個体と比べてみるとこんな感じ。
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2008/06/12(木) 01:37:49 |
Dinodon/Lycodon
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ヤシガニは蒸し暑い夜に海に近い道路を探せば、ゴツゴツと音を立てながら徘徊しているのが良く見られる。動きは意外に機敏で、サイズにあまり関係なく俊敏に動く。掴めば万力の様な力を持つハサミで指を砕こうとするし、同時に長い肢を振り回し鋭い爪の先で攻撃してくる。非常に危険なイキモノだけど、目は何だか可愛らしい。
ザトウムシは森では非常にポピュラーな存在で、昼夜問わずヒョコヒョコしている。けれど種類がわからない。ザトウムシ図鑑なんてものがでたらすぐさま買う。1万円位してても迷わず買う。5万円とかしたら地味に貯金して、いずれ買う。だって写真の様にツノが生えてて、胸部にバックベアードみたいな眼模様がついてるような凄く素敵な種類でさえ今の僕には何なのか分らないのだ。
シロアリは交尾期には雄雌がいっせいに巣から飛翔して乱舞する。丁度僕が八重山に行った時期がそれにあたり、電気なんか全て消してないとそれはもう大変な事になる。雪の様に舞うシロアリたちは美しいけど写真を撮るのは中々大変で、写らないし、服の中に鬼の様に入ってくるし、撮ったら撮ったで妖精の写真みたいにしかならないしで、もう大変。でも、、やはりこの情景は素晴らしいので、来年はもっと工夫して素敵写真撮りたい。
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2008/06/11(水) 02:23:16 |
蟲 Invertebrates
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サキシマヌマガエルが日本のアカガエル科の中で一番可愛い、と以前書いたが、ヒキガエル科の中で一番可愛いものは?と聞かれたら迷わずミヤコヒキガエル
Bufo gargarizans miyakonis を挙げる。多分世界的に見てもこのヒキガエルは可愛い。中々写真ではその可愛さが伝わらないが、現物のコミカルな動きと愛らしい姿を見れば納得してもらえるはず。
森や道路にいくらでもいる。
僕に見つかって、慌てて倒木を上り逃げようとするが、手足が短いので登れない。
結局登れず、こちらを一瞥して森の奥にボフボフ跳ねて消えていった。
色彩には意外と多型があり、ちゃんとしたヒキガエル模様の奴からほとんど無地の様な奴もいる。畑には写真のように土の色と似たような個体が多い気がする。
ミヤコヒキガエルはこのように素晴らしいヒキガエルだが、去年からだか市の条例で島外に持ち出す事が禁止されてしまった。つまり、宮古島の個体はペットとしてもうお持ち帰りすることが出来ない。研究用にも、持ち出す際はかなり面倒な手続きが必要だという。
しかし、本種は南大東島に帰化しているので、これなら持ち出しは容認されるかもしれない。なにより南大東では外来種。昨今、ヒキガエル類は外来生物法でかなりマークされているタクソンだが、このように、帰化した地域のものを捕獲し、徹底した管理下において飼育する分にはいいんじゃないかとも思う。勿論特定外来種に指定されているオオヒキガエル
Bufo marinus なんかはそれに当てはまらないが。
2008/06/10(火) 02:27:26 |
カエル Frogs
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オオトカゲつながりで、2年前ボルネオで撮ったミズオオトカゲ
Varanus. s. salvator 。生息域では人とこのイキモノの距離は近い。同じ分布域には前出したザラクビオオトカゲ
V. rudicollis やデュメリルオオトカゲ
V. dumerili もいるようだが、こちらは森の奥に引っ込んでる上にかなり臆病なので、滅多に見ることはないらしい。それを見つけてきて、さらに捕まえて僕達の手元に届くというのはすごい事だなぁとしみじみ思う。
ミズオオトカゲはその名の通り、水際で良く見られ、リバークルーズなどのツアーに参加すれば1日で5,6個体は普通に見れるだろう。中には観光客慣れしている奴もいて、写真の個体はフラフラと泳ぎながらボートの側までやってきた。このときは何としてでも捕まえてやろうと思ったわけだが、先日SVLが1mにも満たないオオトカゲに咬まれて一人じゃ対処できない怪我をしたわけで、こんなサイズのオオトカゲに対し素手で挑むのがいかに危険かと改めて思う。
とりあえず本気で捕まえようと思ったら厚手の上着に皮手袋は必須だろう。それでも咬まれればとんでもない怪我を負うだろうが。
この個体は漁場で漁師が残した魚屑を漁っていた。近づくとメンドクサそうに水に入るが、暫くするとまた戻っている。サイズ的にはペットショップなんかでみるものの最大級の大きさだとおもうが、このトカゲは普通にこれ以上大きくなる。
ミズオオトカゲは確かにオオトカゲとしては大人しいし、比較的「馴れる」爬虫類かもしれないが、もしもの事故を考えた場合、イグアナと同様万人がペット的に飼える生き物ではないとも思う。
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2008/06/09(月) 17:22:42 |
オオトカゲ Varanus
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Varanus の中でもラフネックモニターことザラクビオオトカゲ
Varanus rudicollis は異彩を放っている。その面相はまさに異形。飼育していると割かし可愛らしい動作もするし、馴れやすいモニターだが、一度ファインダーを通すと異形な何かに変わっている。
鼻孔の盛り上がりの甚だしさはロックモニターやクロコダイルモニターでも見られるが、ラフネックの場合やはり目が異様なのだ。顔のパーツとしてある目が、他のパーツを差し置いて存在を主張し、意志の疎通を拒絶する。
ラフネックに比べたらトリカラーモニターことセグロオオトカゲ
Varanus yuwonoi は随分端正な顔をしている。どことなく知性も感じられ、話はこちらの方が通じそうだ。
しかし、それは同時にこちらの存在を明瞭に認識しているということで、敵意をむき出しにした場合、撮影者にとってそれは危険な存在となりうる。
僕自身初めてオオトカゲに咬まれたのだが、正に油断で、逃げるだろうと想定していたトリカラーが予期せぬ攻撃に出て、見事僕の腕は4針縫うハメになってしまった。今回の事を教訓にもう咬まれないよう、また咬まれても被害が大きくならないようせめて皮手袋くらいは装着して今後の撮影には望もうと思う。
2008/06/09(月) 01:14:15 |
オオトカゲ Varanus
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見てくれは割とどうでもいい感じのちんけな蛇だが、見せてもらった瞬間歓声を上げた。
カラマリアという愛らしい属名のつくミヤコヒメヘビ
Calamaria pfefferi は宮古諸島の宮古島、伊良部島にしか生息していない超希少種。メクラヘビの様な生活をしていると思われるが、本種の方はメクラヘビよりもやや湿った場所を好むと思われ、この個体は森の中の朽ちて湿り気たっぷりのムシロの下にいたらしい。
顔つきはメクラヘビとは全く異なり、正しく蛇の顔。そして、写真では見られないが腹板の何ともいえない橙色が美しい。降りしきる雨の中の撮影で、レンズに水滴が付いてしまったが、この希少な蛇をあまり時間をかけて撮って弱らせたくはないので、写真は満足のいくものではなかったが、コレでよしとした。
中々シャッターチャンスの無い蛇だが、次会う時は納得の行く写真が撮りたいものだ。
2008/06/08(日) 16:25:52 |
ナミヘビ(国産) Colubridae (Japan)
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最近ようやく学名がついたサキシマヌマガエル
Fejevarya sakishimensis 趣味の世界でもサキシマヌマはもうヌマとは別物として見ていたわけだが、ようやく公的に新種となったわけだ。他にも琉球のイキモノはヒメアマガエルだとかミナミヤモリだとかに隠蔽種がみつかる可能性があり、ここ数年でさらに種類数は増えることだろう。
そうした人間の都合とは関係なく、ヌマガエルたちは今日も今日とて繁殖に励む。日本のアカガエルの中で僕が一番可愛いカエルと思っているのが本種である。
2008/06/06(金) 14:22:18 |
カエル Frogs
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森で隠れているヘビを見つけるというのは中々大変な事。こちらの気配を感じればすぐ逃げ去ってしまうし、夜の世界は懐中電灯が照らす範囲しか見えないので、5感をフル活用してヘビを探す。
この夜は沼地で、木の根の間から顔を出すヤエヤマヒバァを発見。この写真を撮った時、僕の両足は完全に水没し、泥にずぶずぶ埋まっていった。自然な姿を撮ろうとするのは中々大変で、労力の割りに得る写真はそう多くない。
逃げ去ろうとするとガシッと捕まえて、写真を撮るのだが、そうなるともう中々いい感じには撮らせてくれない。
写真を撮っててもそっぽを向かれたり。
凄く恨めしい目でこちらを見られたり。何よりポーズがヘチャッとしちまってて、ヒバァ類のあの躍動感を表せない。
そういうわけでクサリヘビ系の撮影は割と気が楽で、撮っていて楽しいのだが、ヒバァとかアオヘビみたいな動くナミヘビは見つけると嬉しいのだけど「写真撮れねぇなぁ」と半分メンドクサイ.笑。
2008/06/06(金) 00:24:48 |
ナミヘビ(国産) Colubridae (Japan)
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カタツムリを食うヘビとして有名なイワサキセダカは最終日、雨がほと降る石垣島で発見した。車上からこのヘビを見ると一見ハイポのサキシマハブの幼蛇に見えてしまう。近づいてみて「セダカだ!セダカ!」となるわけだが、こいつを発見する前車内で「ハブとセダカは見分けつきますよ~」とか同行者と話していたわけで、車から降りてセダカと確認したため、いらん恥をかいてしまった。同行者も「ほら~♪」と得意顔。というわけで、セダカとハブ、一瞬では中々見分けがつきません。
樹上写真は以前撮ったので(といっても飼育下だが)、今度は地面に置いてみる。樹上と比べ物にならないくらい従順で、すぐさま写真が撮れる。なんとか樹上でも大人しくしてくれないものか。
2008/06/05(木) 20:57:31 |
ナミヘビ(国産) Colubridae (Japan)
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セマルハコガメは日本では天然記念物。そして、現地では最も人の生活と近い位置にいる天然記念物でもある。家の軒下に多数が巣くっていて、夕方になるとゾロゾロ出だす。人との距離が近いせいで、こちらをほとんど怖がる様子もなく、自由気ままに暮らしている。ちょいと玄関に入ってくることも稀じゃなく、人間の生活を観察しているようだ。
カメラを向けると興味深々で覗いてくるカメの群れの可愛さよ。
別に無理矢理連れて来ているわけじゃなく、いつの間にか居付いてしまうのがセマルハコガメで、規制が掛かってようとこうした付き合い方はアリだと思う。逆に天然記念物の指定だけしておいて、その実現地では何の保護対策も取られていない方が問題で、こうした縛りは科学的な調査の障害でしかない。
2008/06/05(木) 11:29:26 |
カメ Turtles
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2週間ぶりに南琉球から帰還。とりあえず撮り溜めた写真をアップアップ。本来なら宮古→八重山としていくべきだが、ワジャワジャ写真があるので気まぐれにアップ。
というわけでまず初めにサキシマハブ。サキシマとは先島諸島のことであるが、宮古群島まで含める呼称であるので、ハブの場合はしっくりこない。サキシママダラやサキシマスジオは分布域を反映している。
サキシマハブは生息域ではわりかし数の多いヘビで、林内などだけでなく、集落の周りでも夜は出歩いている。写真の個体は水田の側溝でカエル類を狙ってひたすら待つ女。こちらの動きを悟られず近づくのは中々難しいが、このときはよく寄れた。
林床を移動している事も多く、森を歩く時はよく足元を照らして進んだほうがいい。
ハブといってもそう無闇矢鱈に咬んでくるものでなく、とりあえずこちらの気配を察すると逃げようとする。そして、ツツッーと進んだ後は辺りをうかがうように頭をもたげる。この様子が面白くて、今回似たような写真を撮りまくった。
道路に出てきた個体があたりを伺う様子。このまま10秒くらい静止する。
排水溝の上にいた個体もこちらに気づけばスルスル移動。しかしm暫く進むと
顔を伸ばして辺りをうかがう。
僕がサキシマハブを撮る時はズーム機能は一切使わないが、それはある程度ヘビに慣れてから行なわないと大変危険で、写真撮ってて咬まれると大変かっこ悪い。実は、僕は大学の学部生の頃本種に咬まれた事があり、それは写真を撮っていて逃げ出そうとした個体を思わず掴んでしまったため咬まれたもの。当時経験も浅く、ちょっと本種をナメてるとこがあったから、全ての油断が咬まれる自体を招いた。今じゃあ滅多に危険な目にあわないが、ある程度の緊張感を持って撮影に望んでいる。最も同行者などから見たら「いつか咬まれる」と冷やかされるような撮影スタイルらしいが。
2008/06/04(水) 01:09:51 |
クサリヘビ Vipers
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